ある処置(介入や曝露)がアウトカムに影響あるか知りたいときは因果推論をしますよね。解析方法として、「多変量解析よりも傾向スコア使う方が良いんでしょ?」とよく耳にしますが、そうではありません。
例えば、よく傾向スコアマッチングで交絡を制御した研究がありますが、研究者が知りたいであろう効果を見ていないことは多いです。
次の2つの動画と資料では、下記事項について説明します。
- 効果を明確に定義
- 効果を推定するためには、バイアスを減らすのが大事
- バイアスを減らすためには大きく2つの手段がある
- 解析方法はいろいろあるけど、どの方法でも効果は推定できる
- 効果の種類(Estimand:えすてぃまんど)が違う
- Estimandと解析手法の対応
- 効果修飾
キーメッセージは、 知りたい効果(Estimand)を決めて、解析手法を選ぼう!!です。
今回の動画と資料では、取り上げる解析手法の具体的な方法は説明していません。
前半(効果の定義とEstimandの前振り)
後半(Estimandと解析手法)
おまけ
正規分布に従わないデータの群間比較にはよくWilcoxonの順位和検定が使われていますが、何を知りたいのかいまいちはっきりしません。 次の動画と資料で、何に答える一つの方法である対数変換について説明しました。 経済の分野ではオーソドックスな考え方ですが、医学の分野ではなぜかあまり知られていない内容です*1。
*1:恥ずかしながら私も『効果検証入門』で知りました。